SAJスキーバッチテストとは?
2024/11/04
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スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。
スキーバッチテストの狙い
SAJ(全日本スキー連盟)には「スキースポーツの普及と発展」という目的があります。この目的を達成するために「指導」と「検定」の二本柱の取り組みを続けています。技術のレベルアップを目指しているスキーヤーは、スキーを幅広く、より楽しむために全国のSAJ公認スキー学校で公認スキー指導員から正しい知識と正しい技術の指導を受けます。スキーヤーが指導を受け技術力をアップしている段階で、どこまでのレベルに来ているかを確認する目的で検定を行います。検定会にて自身の技術レベルを確認することで達成感を味わったり、次のステップへのレベルアップのための技術課題を見出すことができます。
検定制度の概念
SAJのスキー検定にはスキーヤーの目的や指向によって2つの種類あります。資質の高いスキー指導者をを育てるための「公認スキー指導者検定」と技術レベルを知ることで進捗の喜びを実感するための「バッチテスト」があります。アルペン競技ではタイムによって明確に優劣がつきますが、検定会では滑りの質(達成度や習熟度)を観点として、評価されます。従って、受験者の結果が合格/不合格に関わらず、受験者に対して納得のゆく公正な評価が出されなければなりません。公認スキー指導者の資格を持った指導員が検定資格を取得することで、公認検定員として初めて検定会でジャッジをすることが許されます。公認検定員はクリニック(検定のための講習会)などで検定に関する評価能力の向上と検定会を円滑に運営するための研鑽を継続的に行っています。
バッチテストの種類
バッチテストには年齢制限を設けない級別テスト1級〜5級と小学生以下(12歳以下)向けのジュニアテスト1級〜6級があります。ジュニアテストでは、子供たちが技術を向上することで楽しさや喜びを感じることでスキーを継続する意欲向上に繋げることを狙っています。バッチテスト1級を合格し更に技術的な高みを求めるスキーヤーに対してはクラウンプライズ、テクニカルプライズのバッチテストがあります。
級別バッチテストについて
このブログではバッチテスト1級を合格することを目標としていますので、スタートラインを中級者の3級とおいて段階的にステップアップして上級者の証である1級をゴールに到達する形を取ります。ブログでの学習を開始する前に、級別バッチテスト1級から3級までの概要をできるだけ分かりやすく説明します。 ※以下バッチテストの内容は2022年3月時点のものです。変更が生じた際に逐次変更する予定ですが、受験の際は最寄りのSAJ公認スキー学校に問い合わせ下さい。 ※テストでの種目の詳細は別の記事で説明します。 ※試験斜面の状況 検定ではテスト種目ごとに斜度と斜面の整備状況が決められています。以下のめやすを参考にして下さい。
バッチテスト1級
バッチテストの1級は、ゲレンデスキーヤーの憧れで上級者の証とも言えます。正しい技術を身につけている事が証明されているので、どんな斜面でも自由に楽しく滑ることができ、長い距離を滑っても疲労が驚くほど少なくなります。また、1級を取得することで、基礎スキーヤーの日本一を決めるSAJスキー全日本技術選に参加する資格も得ることができます。更なる技術の高みを求める場合は、プライズテスト(テクニカルプライズ→クラウンプライズ)への道も、スキースクールでのインストラクターになりスキーの普及・発展を目指す場合は公認スキー指導員(準指導員→正指導員)の資格も得ることができます。つまり1級取得をすることで、スキーヤーとしての可能性が広がるということです。私は皆さんが1級スキーヤーとしての正しい知識と技術を身につけられることをサポートして行きます。それでは、1級取得のための詳細な情報を説明します。
受験資格
✅ 年齢制限なし ✅ 級別テスト2級を取得していること ✅ 受験前までに公認スキー学校にて事前講習を修了 事前講習は、試験の種目および受験に向けての技術課題が講師より指導があります。講習時間は2時間です。事前講習で指摘される技術課題を修正することを考えると受験日から余裕を持った日程で受講されることをお勧めします。 ※ 事前講習は受験したシーズン中は有効 ※ 事前講習を受講したスキー学校以外のバッチテストを受験するときも適用可
バッチテストの種目
1級のテスト内容は以下4種目です。私の検定員をしている時の合格レベルの観点は、全種目である程度のスピード感が表現できてターンの切り替えから舵取りにかけて左右のスキーが平行に揃っている事が合格の条件です。検定で使われる斜面状況は以下の斜度と斜面状況を参考にして下さい。検定バーンは当日のゲレンデ状況を見て主任検定員が決定します。検定前に受験するスキー場の斜面状況のめやすに当てはまるコースを事前に十分滑り込んでおくことをお勧めします。
合否判定
検定会では公認検定員の資格を持った検定員3名(主任検定員1名+検定員2名)で皆さんの滑りを採点します。各種目は100点満点で70点以上が合格の目安となります。3名の検定員が採点をし、各種目の平均点を全4種目分加算します。全種目の合計が280点(70点x4種目)以上で合格となります。
合格手続き
合格後1級のスキーヤーとして認定される為には、SAJの一員となる事が条件となります。SAJ会員以外の場合は、会員の登録が必要となります。その後、公認料を納めることにより念願の合格証と1級のゴールドバッチを手にする事ができます。
受験の諸費用
1級受験に必要な諸費用を説明します。まず、受験日までに事前講習を受講する必要があり講習料として¥6000が発生します。事前講習は、受講後1シーズン有効となります。その後、検定を受験をする毎に検定料を¥4000受験する公認スキー学校にて納めます。バッチテストに合格した暁には、SAJから合格証、1級のバッチを受け取るために公認料¥3000を納める必要があります。
バッチテスト2級
バッチテストの2級は、ゲレンデスキーヤーの中で中〜上級にあたります。自らの意思でスキーコントロールができ、楽しさが広がり上達への意欲が湧いてくる段階です。また、バッチテスト1級を受験するための資格(切符)を得ることができます。腕(脚)に覚えのある方は、バッチテストのスタートとしてここからスタートし、1級を目指すと良いでしょう。
受験資格
✅ 年齢制限なし
バッチテストの種目
2級のテスト内容は以下3種目です。私の検定員をしている時の合格レベルの観点は、全種目で自らの意思でスピードと回転孤のターンコントロールができることが合格の条件です。検定で使われる斜面状況は以下の斜度と斜面状況を参考にして下さい。検定バーンは当日のゲレンデ状況を見て主任検定員が決定します。検定前に受験するスキー場の斜面状況のめやすに当てはまるコースを事前に十分滑り込んでおくことをお勧めします。
合否判定
検定会では公認検定員の資格を持った検定員3名(主任検定員1名+検定員2名)で皆さんの滑りを採点します。各種目は100点満点で65点以上が合格の目安となります。3名の検定員が採点をし、各種目の平均点を全3種目分加算します。全種目の合計が185点(65点x3種目)以上で合格となります。
合格手続き
合格後、公認料を納めることにより2級合格証とシルバーバッチを手にする事ができます。
受験の諸費用
2級受験に必要な諸費用を説明します。検定を受験をする当日に検定料を¥3000受験する公認スキー学校にて納めます。バッチテストに合格した暁には、SAJから合格証、2級のバッチを受け取るために公認料¥2200を納める必要があります。
バッチテスト3級
バッチテストの3級は、ゲレンデスキーヤーの中で中級にあたります。スキーコントロールをするためのポジションをとりスピードと回転孤が制御できるようになる段階です。バッチテスト1級を取得するために着実にステップアップを積み重ねたい方は、ここからスタートすることをお勧めします。スキースクールでのレッスンを受ける感覚に近い講習内検定ですので、普段どおりの滑りを確認でき、合格証とバッチを得ることで今後レベルアップする上で自信を付けることができます。
受験資格
✅ 年齢制限なし
バッチテストの種目
3級のテスト内容は以下2種目です。検定で使われる斜面状況は以下の斜度と斜面状況を参考にして下さい。検定バーンは当日のゲレンデ状況を見て検定員を担当する講師が決定します。検定前に受験するスキー場の斜面状況のめやすに当てはまるコースを事前に十分滑り込んでおくことをお勧めします。
合否判定
検定は、検定員資格を持つスキー学校の講師が検定時間(2時間)内に講習を行い、受験者の技術レベルを確認し判定を行います。バッチテスト1級、2級の検定会と異なり、講習会検定なので普段のスキースクールでレッスンを受ける感覚で張り詰めたような緊張感なく気楽に受講できます。各種目は100点満点で60点以上が合格の目安となります。全種目の合計が120点(60点x2種目)以上で合格となります。
合格手続き
合格後、公認料を納めることにより3級合格証とブロンズバッチを手にする事ができます。
受験の諸費用
3級受験に必要な諸費用を説明します。講習内検定を受験をする当日に検定料を¥4000受験する公認スキー学校にて納めます。バッチテストに合格した暁には、SAJから合格証、3級のバッチを受け取るために公認料¥1800を納める必要があります。
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この冬、バッチテストにチャレンジしてみませんか?
バッチテストはスキーの上達具合を示すバロメーターです。合格すれば、達成感が得られて自信に繋がります。残念ながら不合格の場合も、自分の技術課題が見つかり次の取り組みを知る事ができますね。バッチテストの検定員を続けてきて、多くの方の合格後の喜ぶ姿、残念で涙を浮かべる姿を見てきました。目標に向かってチャレンジする方々はとても輝いて見えます。
バッチテスト合格の虎ノ巻プレゼント🎁
今回、そんな方々へ応援の想いを込めてバッチテスト合格虎の巻を作りました。バッチテスト検定員が受験生の方に求めていることは何かをまとめ受験に役立つ極意を伝授します!繰り返し視聴して目標の合格に繋げて下さい。合格のお守りとして使っていただけたら嬉しく思います。申込みは下のリンクから、登録フォームに必要事項を記入をお願いします!
<内容>
✅ 合格のゴールとは?
✅ 検定種目の説明
✅ 受験の際の注意事項
✅ 検定員の採点観点
✅ 種目ごとの模範動画(外部リンク)
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この記事を書いている人 - WRITER -
スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。
Comment
よく読まずに参加希望を出してしまって申し訳ございません
テクニカル合格を目指しています
兵庫県連のスキークラブの参加できず
個人練習のみでの受験者ですので是非とのスキー情報提供希望です。
福島さん
コメントありがとうございます。
ご存知と思いますが、
テクニカルプライズにチャレンジされる場合、SAJの会員/暫定会委員になる必要があります。スキークラブに加盟するならば、兵庫県以外でも加盟はできます。例えば、他県の所属団体に加盟しているスキー仲間に推薦してもらって加盟するのも一つの手です。加盟団体に所属するのはハードルが高いと思う場合は、スキー学校の窓口でテクニカルを受験したいのでSAJの暫定会員になりたいと相談すればなれます(スクールに断る権利はありません)。暫定会委員の資格があれば、テクニカルプライズの事前講習を受さえすば全国どこの検定会場でも受験できます。(答えになりましたでしょうか?)このような質問もグループの投稿して頂けると、情報共有となりますので他のメンバーが喜ぶと思います。今後ともよろしくお願いします☺️