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基礎パラレルターンをマスターしよう!

2024/11/04
 
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スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。

基礎パラレルターンとは?

基礎パラレルターンとは、スキー板を平行にして連続して滑る基礎的なターン技術のことをいいます。初級〜中級者が初めて板を揃えて滑るイメージを思い浮かべていただければ良いです。緩中斜面、整地、中速などのやさしい条件で、スキーを平行にしたまま自由自在に滑れるようになることが目標です。と聞いてしまうと「な〜んだ、初心者のパラレルターンか↓↓」「基礎パラなんてやってられない。もっと急斜面やコブ斜面をスピードを出して練習して上手くなりたいんだ!!!」と思うかもしれません。私はスキースクールで指導を続けてきて、上達を急ぐあまりに基礎パラを習得する過程を飛ばしたがる人があまりにも多いことに気づきました。時間とお金をかけてスキー場まで来ているので、焦る気持ちもあると思います。しかし、ここが1級合格に向けての頑張りどころです。皆さん、焦っちゃダメ!

本物のカッコ良さって何?

突然ですが、カウンタックってご存知でしょうか?昭和生まれの男子にとって誰もが憧れたことのあるクルマです。ランボルギーニ・カウンタック(Lamborghini Countach )はイタリアの自動車メーカー、ランボルギーニが1974年から1990年にかけて製造したスーパーカーです。カウンタックとはイタリア北西部の方言で「驚いた」という意味らしいです。デザインもリトラクタブルヘッドライトやガルウィングのドアなど強烈な印象で、高速道路では野獣のような轟音を立てて駆け抜けます。私が子供のころ、地方の遊園地でスーパーカーショーという催しが開催されました。お気に入りのスーパーカーに子供たちが乗せてもらうことができ、しかも遊園地の駐車場をゆっくり(時速20km〜30km位)で走行してもらえることができました。父にせがんで連れて行ってもらい、私は憧れのカウンタックに乗せてもらうことができました。そのときの強烈の印象は、「スーパーカーはゆっくり走ってもカッコ良い」です。母が普段運転している軽自動車スピードと一緒なのに、走る、曲がる、止まるどれをとってもカッコいいと子供心に思いました。スキーにも同じことが当てはまると思っています。SAJのナショナルデモンストレーター(丸山貴雄デモや春原優衣デモ)は技術選では異次元の速さで滑っていますが、一般向けのレッスンや指導者講習会などでプルークボーゲンや基礎パラレルターンなど低速の種目でゆっくり滑るときも技術選の滑りと同じ様にカッコ良いです。デモンストレーターは基本技術(プルークや基礎パラなど)に考えられないくらい時間をかけて完成させた上で技術選での異次元な滑りに結びつけています。スーパーカーもスキーヤーも本物はゆっくりでもカッコ良いんです。皆さんも基本技術を完成させて、本物の上級スキーヤーを目指しましょう!

カッコ良い基礎パラレルターンを完成させよう!

ここまでは、プルーク(ハの字)姿勢をベースにスキーの基本技術を学習してきました。プルークという技術を理解して習得することができれば、上達のスピードは信じられないくらいに加速します。プルークはスキーの基本技術(エッジング、迎え角、くの字姿勢)を含んだスキー上達に欠くことができない大切な技術ということは間違ないということを学んできました。しかし、プルーク技術だけで1日滑ると体に疲労が蓄積しこのブログの目標である「どんな斜面も楽しく滑る」ことが難しくなります。本物の上級者は、プルーク等の基本技術を理解した上で、どんな斜面でも自分の思い描いた様に両足を揃えてパラレルターンで滑ることができます。両足を揃えて滑ることができるようになると、脚にはたらく雪面抵抗が減り負担が少なくなることで、長い滑走距離を楽しく滑ることができます。ここでは、パラレルターンの入門である基礎パラレルターンについて詳しく述べます。プルークから基礎パラレルターンへステップアップし中上級者への仲間入りをしましょう!

基礎パラをマスターする方法とは?(基礎パラレルターンへの指導展開)

上級者になるためには基本技術(プルーク、基礎パラなど)の習得に時間をかけることが大事ということがわかったけど、「どうやったら基礎技術をマスターできるの?」「基礎パラってどうやったらできるようになるんだ💢」という不安に想うかもしれませんが、安心して下さい(履いています)。ここで日本スキー連盟が考案した基礎パラレルターンへの指導展開(3本の矢)をご紹介します。基礎パラレルターンの指導展開とは、プルークボーゲンができるようになったスキーヤーを難易度の高くない斜面でなんとかスキー板を揃えてパラレルターンをできるようにするための指導方法のガイドラインです。私もスクールでレッスンする際にいつもお世話になっている完成度の高い指導方法です。日本スキー教程をそのまま読むのでは伝わらない部分もあると思いますので、私のスクールでの指導経験も照らし合わせながら分かりやすくお話ししていきたいと思います。この指導展開は別名がありまして「3本の矢」とも呼ばれています。3本の矢とは「A:滑走プルーク」、「B:横滑りの展開」、「C:シュテム動作」の3通りの指導方法を状況に応じて使い分けてプルークターンから基礎パラレルターンへと導く完成された指導方法です。3つの指導方法での動作容量などの詳細は別途説明します。

A:滑走プルーク

滑走プルークとはプルークボーゲンで外スキーの荷重を強めて推進力を強めた滑りですプルークボーゲンからカービングを強めた滑りという表現の仕方もします。カービングとは雪面を強く荷重をしてスキー板のスピードと進行方向を制御するという意味です。ここでの指導の狙いは、外スキーでのカービングです。外スキーに荷重を加えてターンをコントロールするということはスキーの基本で、上級者にステップアップするためには欠くことのできない技術です。外スキーと内スキーの荷重の強さを変えるとバランスを取りにくくなりますが、プルークのスタンスをとっているのでバランスの修正しやすく安心して恐怖心を感じることなく練習するというメリットがあります。
プルークボーゲンはハの字で両スキーのインエッジが立っています。プルークボーゲンから外足の荷重を強めてスピードを上げていくと、内足のインエッジが窮屈になってきます。プルークボーゲンから内スキーのインエッジが外れてフラット(平踏み)になったタイミングを滑走プルークと言います。滑走プルークから更に外足の荷重を強めていくと、内足の内旋が邪魔になり自然に外足と同じ向きになります。つまりプルークボーゲンから基礎パラレルターンへと進化する訳です。
基礎パラレルターンから滑走プルークを経て基礎パラレルターンへ進化していく過程をまとめましたので上の説明と照らし合わせて理解してみましょう!
私の尊敬するナショナルデモンストレーター徳竹剛さんのプルーク〜基礎パラレルターンへ展開の模範を試聴してみましょう。YouTubeでの徳竹さんのGOチャンネルでのリンクをご紹介します。記事での説明が凝縮されています。

B:横滑りの展開

横滑りとは、両足をあらかじめ平行に揃えて両スキーをスキーの軸方向に対して横方向へ滑らせていくことを言います。スキーを操作し斜め前方からフォールライン方向まで横滑りの方向を狙った方向に変えられるようにします。ここでの指導の狙いは、両足を揃えたパラレルでの回旋と滑走です。回旋とは、ターンする方向へ両脚を内旋&外旋させてスキーを回転させる運動のことを意味します。スキーを滑っていて止まる時に無意識に板をスピンさせてブレーキを掛けていますよね。アノ動きをガチでやって精度を高めます。本物の横滑りをすることで止まる時のカッコ良さも際立ちます。この技術は滑走プルークの展開よりも早く板を操作することができるので小回りや急斜面でのスピードコントロールに適しています。初めは斜め方向の横滑りでパラレルでの回旋と滑走をマスターし徐々にフォールライン方向に横滑りをし小回りでの基礎パラレルターンへと進化させましょう!
斜め前方向の横滑りから真下方向の横滑りを経て基礎パラレルターン小回りへ発展していく過程を図にまとめましたので同じく上の説明と照らし合わせて理解しましょう!
YouTubeでの徳竹剛ナショナルデモの横滑りから基礎パラレルターンへ進化するすべりをご紹介します。記事での説明が凝縮されていますので繰り返し試聴してみましょう!

C:シュテム動作

シュテム動作とは、切り替えのときに外足をひらき出し内足を外足に引き寄せながらパラレルスタンにして舵取りをする動作のことを言います。ここでの指導の狙いは、切替時に外足を開き出す事で早めに外足に荷重をし雪面を捉えることでターン前半からパラレルスタンスでカービングをすることです。初心者を急斜面に連れていく際に恐怖心から腰が引けがちですが、シュテム動作で外足を開き出すことで外足での雪面の捉えが早くなり急斜面のターンコントロールがしやすくなります。シュテム動作での内足の引き寄せを徐々に早くすることで基礎パラレルターンへ進化させましょう!
シュテムターンで山足を開き出し谷足を引き寄せるタイミングを徐々に早くすることによって、シュテムターンからパラレルターンへ進化していく過程をまとめてみました。上記の説明とあわせて、理解を深めましょう!
バッチテストでも難易度が高いと評判の八方尾根スキースクールのバッチテスト2級のシュテムターン前走のYouTube動画のリンクを紹介します。説明を理解して繰り返し試聴してみましょう!

まとめ

プルークボーゲンができるようになった初心者を基礎パラレルターンへ導くスキーインストラクターの虎の巻とも言える「3本の矢」の指導方法をご紹介しました。ターンの大きさ、雪面や斜面の状況に応じて使い分けて効率良く基礎パラレルターンを習得しましょう。最後に「3本の矢」指導法の特徴をまとめましたので参考にしてください。基礎パラレルターンが完成すれば、上級者の扉に手をかけたも同然です!心から応援します。

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スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。

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